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ヨガの取り組み方①<人生を好転させる三密行>

 ヨガに取り組む理由は人それぞれ違うでしょうが、取り組むときに最低限守る約束があります。せっかくヨガをやって心身共に解放させたいのに「約束なんて堅苦しいものをどうして?」と思われるかもしれませんが、これは

 

●ヨガの効果を適切に引き出すため

●この約束はヨガだけでなく生き方の改善や自己実現にも共通している

 

などといった理由から、ぜひ守って取り組んでほしいのです。

 

<三密行で取り組む>

 最大にして最高の約束事が、『三密行で取り組む』ということです。これは『身・口・意』とも言われていますし、『調身・調息・調心』などとも言われています。

 ヨガに取り組む際に『呼吸』『意識・心』『行い・動作』を、それぞれ調和させるようにすると、それが三密行の練習になります。

 

 

<まずは自覚的に練習する>

 ポーズのヨガを例にすると説明しやすいので、ポーズのヨガを例に説明させていただきます。

 ヨガをやっている方は、たいていポーズのヨガから始めたと思います。瞑想行から始めた方でも、ポーズのヨガの重要性に気づくはずですから、ポーズに触れたことのない方は少ないと思います。

 まずは基本が大切で、この基本を繰り返すことによって、やがて『手放す』という段階へ入ります。ですから、基本は徹底的に『求め』て下さい。

 ポーズをするのは、ポーズを完成させるためではなく、

●三密行で取り組むという約束を、ポーズを通じて心身でわからせるため

です。

 これは徹底すべきテーマで、ポーズのヨガをやるときは必ず自覚して取り組みます。ここを徹底することで、意識的・自覚的に取り組んだことが、やがて意識の背後へ退き、日常のあらゆることへ三密行の原理を適用できるようになっていきます。ちなみに私が心の病で服用していた精神薬を自力で断薬できたのは、単純に三密行でヨガに取り組んだためです。知らず知らずのうちに必要なことへしっかりと集中し、不要なものを出し切り手ばなすことができていたわけです。こうして7年間どん底だった私の人生は好転していったのでした。

 

 

<起こってくる反応・感覚を実感せよ>

 三密行で取り組むからこそ分かってくることがあります。それは、取り組んだことに対する結果です。その結果は、ヨガであれば『反応』『感覚』という非言語情報として私たちにもたらされます。これは、無自覚にやった結果得られる『スッキリ感』とは次元の違う、生命の深いところから得られる大切な結果でありお知らせです。

 ですから、その『反応』『感覚』と心身の関連を、自覚的・意識的に求め自力で理解を深めていく作業がポーズのヨガの核心で、ポーズのヨガの最大の目的であると私は感じています。

 地道で労力の要る作業ですが、これが自分の生命の声に耳を澄ませることであり、自分の内側にあるお医者さんに訊く作業です。

 つまり、三密行で取り組むことが、『自分が自分の医者になる』道程ということです。

 

 

<結果の成否の判定法>

 私の尊敬する沖ヨガの沖正弘導師は、取り組んだことが自然法則にかなっているかどうかの指針として以下のことを述べておられます(cf.『修行療法の原点 生命力強化法』沖正弘著、日貿出版社)

 

●呼吸が楽で

●脈がととのい

●気分が良い

 

 

 

 私たちも、情報や既存の理論に惑わされずに、真実であるところの『生命の働き』に訊いて調和を創造する力を養いたいものです。